キルレって大事ですか? ~各ゲームモードにおけるキルレシオの重要性~

 お疲れ様です。

今日のお題は、1個前の投稿に関連してのお題です。1個前がどうだったかというと、

選手能力を示すデータがないんじゃ!!


ってことです。
 そうなると皆さん、平均スコアやキルレ(キルレシオ)があるじゃないか、って思われますよね。
 元来、FPSゲームですから、どれだけ多くの敵を倒したかに注目がいくのは当然ですし、面白さの1つです。それは否定できません。


 でも、実際にそのプレーヤーの能力を反映しているのかと言ったときに、必ずしもそうではないと考えています。


 チームデスマッチの例でいくと、同じキルデス数のプレーヤーが2人いるとします。一方は、SMGで凸っていくスタイル。もう一方は、基本定点スナイパー。
 この2人を比較した際、どちらの方が優れているのか。

 チームデスマッチではプレイスタイルの違いはあるので単純比較できないものの、チームへの貢献度は、イコール関係です。
 なぜなら、勝利に関わるのはキルデスのみだからです。


 リスポーン有オブジェクト系ルールの難点


 では、これがドミネーションだったら、どうでしょうか。少なくとも、キルレだけでは判断できません。
 なぜなら、キルデスが直接勝利に直結するわけではないからです。ドミネーションは”旗を確保し、5秒ごとに1ポイント加算。そのポイントで勝敗が決定”されるからです。
 ドミネーションにおいて
  • キル=相手の、旗への関与を防ぐ
  • デス=相手に旗への関与を許す。自身が旗への関与ができなくなる。
ということが言えるでしょう。もちろん、旗の優位、つまり相手よりも1以上多く旗を取っている場合、キルはそのまま自チームの得点に貢献することになります。優位な状況を維持することになり、点数差が開くことになるため、”勝利に直結するキル”と言えます。
 
 逆に、不利な状況の場合、キルが自チームの得点に貢献することにはなります。ただ、”勝利に直結する”とは完全に言えません。ゲーム勝利条件で言えば、相手に点数差をつけられる状況です。そのキルが、旗の奪取=旗の不利状況を打開 に繋がらなければ、勝利には直結することはありません。

 こうなると、単純にキルデスだけでは勝利への貢献度は測れません。そのキルデスの”内容”についても事細かに分析していく必要があります。

 また、平均スコアですが、ドミネーションであれば、旗の奪取や旗周辺でのキルについては、通常キルよりも多めのスコアが入るようになっています。旗に関与するプレイがより高く評価される形です。これは確かに目安になりますが、平均スコアという形は、通常キルが多ければ多いほど、当然のようにスコアを稼ぐことになり、平均スコアも上昇します。
 
 このようなオブジェクト系ルールでの”キル厨”と呼ばれる、ゲームポイントに関与せず、キル数だけ稼ぐプレイヤーを排除しきれません。何かしら改良の余地があるということです。


 結論、ドミネーション、後ハードポイントはキルデスの数、比率、平均スコアについては、撃ち合いが強いかどうかはわかります。ただ、そのゲームモードにおける選手の能力を完全に測るものではないということです。
 特に、チームを組み、役割やゲームプランを練っている場合は、なおさらだと言えます。

 

S&Dの特殊性

 ただ、CDL採用ゲームルールのうち、サーチアンドデストロイのみ、話が変わります。

 それは単純に、ラウンド制であるものの、ラウンド勝利条件の一つに相手チームの全滅=キルがあるからです。つまり、キルがそのまま”勝利に直結”するのです。
 キルが多ければ多いほど、ラウンド勝利そしてマッチの勝利につながることになるため、S&Dでのキルデス、キルレは先程ドミネーションハードポイントよりも素直に受け入れる指標です。

 残念ながら、ただし書きがあります。それは、勝利したラウンドのキルは勝利に直結しますが、負けたラウンドについては全く勝利に直結しないことです。
 ドミネーションハードポイントのようにリアルタイムにポイント加算があるわけでなく、ラウンドという区切りがあるS&D。ラウンドの勝利・敗北によって、イチかゼロかしか内容について反映されません。

 極端な例を出せば、勝利したラウンドで全くキルせず、負けたラウンドではバンバン敵を倒す選手。キルストリークが禁止され、スペシャリストのみのCDLルールでは、負けたラウンドの内容はほぼ意味がありません。
 (キルストリーク有りであれば、負けたラウンドでキルストリークを獲得し、次のラウンド以降で使用すれば、負けたラウンドの内容は影響を持ちます。)
 逆の意味では、勝利したラウンドでのデスは、リスポーンなしルールのため数的有利・不利に悪い影響を与え、残った味方に迷惑をかけることになります。ただ、勝利への貢献がなくなるだけで、相手の勝利に寄与するわけでもない。ということで、これもゲームの勝敗に影響しない項目になります。

 一応、ボム関係については正直扱いが難しいところです。特にボムが爆破される、解除されることになれば、ラウンド勝利条件に関わることになります。
 ただ、ボム設置までであれば、防衛チームを動かすことになるものの、勝利に直結するかは不明瞭です。また、チームであれば、ボム設置について味方がカバーするまた、ボム持ちが固定されている状況があるため、ボム設置者を単純に評価するのもおかしいと言えます。

 また、S&Dは6ラウンド先取ですが、6ラウンドのストレートで終わることもあれば、11ラウンドまでもつれることもあります。そうすると、実施されたラウンド数が違うため、平均スコアも1ラウンド平均で、平均スコアを出さなければ意味がありません。

 ボム関係の評価とラウンド数の関係から平均スコアで選手の能力を測るには難点があります。

結び

 日本においては、本当に”キルレ信仰”が強い気がしますし、私も囚われています。

 観戦者視点での考察ですが、ゲームの本質と本質につながる評価を考える第一歩としての考察のつもりです。
 ここに書いたことをベースに、指標を考えていくつもりです。


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